ステンドグラスの作り方|DIYはできるの?
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このページでは「ステンドグラスの作り方」をご紹介しています。
美しく見る人を魅了するステンドグラスですが、人を感動させる仕事の裏にはやはり職人技が多く隠されています。
専門的な技術や道具が必要な工程もあり、誰でも簡単にできる訳では決してありませんが、興味のあるステンドグラスがどういった工程で作られるのか知っておいて損はないでしょう。
このページでは、「ステンドグラスの作り方」をご紹介します。
デザイン画作成〜ガラスカット用型紙作成
ます最初にデザイン画を、A3やA4・B5などのサイズに描いていきます。
そしてこのデザイン画を、実際にステンドグラスを作ったときをイメージしながら拡大製図します。
拡大したデザイン画を使い、ガラスカット用の型紙を作ります。
ステンドグラスは色の違うガラスを組み合わせて作るため、ガラスをカットする境界線ラインを描き、型紙に使用する色番号を振ります。
型紙カット〜型移し〜ガラス削り
ステンドグラスのガラスカット用の型紙をカッターナイフや特殊なハサミ(パターンナイフ)を使用して、それぞれカットしていきます。
そしてカットした型紙をガラスに当てて、ガラスにカットラインを引きます。
その後、ガラスに引いたカットラインに沿って、ガラスをカットします。
ガラスカットにはオイルカッターやダイヤモンドカッターを使用します。
素材がガラスなので、直線ラインのカットは簡単ですが、曲線を切ると熟練の技術と経験が必要となります。
カットしたばかりのガラスは角が尖っているので危険です。
すべてのガラスの角を整えて、デザイン画通りのガラスをピースを作ります。
この工程では、ルーターというグラインダーを使ったり、硬いガラスを削れるようにダイヤモンドの粒が付いたヤスリで削っていきます。
ガラスチェック〜ハンダ付け〜パテ詰め
カットしたガラスを並べ、ステンドグラス全体の色や模様、形をチェックします。
並べた時点できっちりイメージ通りになっているか、この段階でしっかりとチェックします。
またこの段階で、ステンドグラスの外周の部材を考えます。
その後、ガラスを鉛線(ケイム)に挟みながら組んでいきます。 へらやナイフ、釘といったステンドグラスを組み上げる道具を使って ステンドグラスを組んでいきます。
組み上がったといっても、そのままではバラバラになってしまい持ち上げることも出来ません。
ペースト(フラックス)を塗ってハンダの付きを良くして、ジョイント部分をハンダ付けすることで、ステンドグラスがようやく一枚のパネルとして一体化します。
ハンダ付けもただ付けるのではなく、完成図をイメージしながら形を考えてハンダ付けします。
そしてガラスと鉛線(ケイム)の間にパテを詰め、ガラスが動かないように固定していきます。
パテは表と裏の両面から詰めて、余分なパテを取り除き、綺麗にクリーニングした後は固まるまで置きます。
パテは時間が経つとはみ出してきますので、その場合は改めて入念に取り除いていきます。
仕上げ〜最終仕上げ
いよいよ仕上げに入っていきます。
鉛線(ケイム)やハンダの部分は、そのままではギラギラと銀色に光っていて美しくありません。
そのため、手垢、油分等の汚れを綺麗に落としてから、パティーナと呼ばれる塗料で鉛線(ケイム)やハンダの表面をこする様に染めていきます。
鉛線(ケイム)やハンダは銀色なので、黒い色に染めたいという方はこのブラックパティーナを塗りますが、そのままでも良いという場合は省いて良い工程となります。
ステンドグラスパネルの表面も石膏を少量撒き、たわしでクリーニングします。
鉛線(ケイム)の際やガラスの表面を丁寧に磨いていきます。
その後、ステンドグラスの仕上がり状態を見ながら馬ブラシや布を使い状況によりクリーニングを繰り返し、ようやく完成します。
DIYで作れるの?
上記のように、専門的な技術や道具を必要とするステンドグラスですが、DIYで作ることは可能なのでしょうか?
結論から言えば、やはり本格的なステンドグラスは個人で作るのは難しいですが、気軽にステンドグラス風を楽しむのであれば個人でも制作可能です。
・フォトフレームにガラス用絵の具で好きなデザインを描く
・セロファンを貼り付けてステンドグラス風にする
・レジンと呼ばれる樹脂を固めて作るガラスにもよく似た素材を使う
といった方法がネットでもよく紹介されていますね。
本格的なステンドグラスを作る場合はハンダが必要になってりして火傷の危険性もありますが、上記のような簡単な方法ですとお子様も一緒にステンドグラス作りを楽しめます。
ですので、本格的なステンドグラスは専門業者に任せ、手軽なステンドグラスをお子様と一緒に作るというのが良い思い出にもなって良いのではないかと思います。